バイオの力で資源を循環させ、新たなビジネスを生み出す
~協議会が取り組んできたこと~
バイオサーキュラーエコノミー協議会は、佐賀市の二酸化炭素利活用事業(CCU)を基盤に、生物資源を活用して資源を循環させる、持続可能な新しい産業やビジネスの創出へ向けて活動しています。
二酸化炭素を資源として活用する佐賀市CCU事業
佐賀市は、清掃工場のごみ焼却で排出されるガスから二酸化炭素を分離回収し、資源として活用することで資源循環型の経済・社会を創り出そうという事業を進めています。当協議会はこれを実現すべく、二酸化炭素利用に関する技術や手段を持つ企業と資源循環に関心を持つ企業の橋渡しをし、また微細藻類が光合成によって二酸化炭素を使って生み出す有用成分を利用した新しい製品・ビジネスの創出も手掛けています。

佐賀市清掃工場の二酸化炭素分離回収設備
微細藻類が生み出す有用成分を活用した食品開発
会員である ㈱アルビータは、佐賀市清掃工場で回収された二酸化炭素を活用して微細藻類ヘマトコッカスを培養、この藻類が産生する高い抗酸化力を持つアスタキサンチンを抽出して化粧品やサプリメントを製造・販売しています。協議会は同社と会員企業のコラボをコーディネートし、アスタキサンチンを使った食品の開発をサポート。㈲ムーラン・ルージュはアスタキサンチンを含有する卵「壮健美卵」を生産、これを使ったバウムクーヘンなどの菓子も販売しています。ほかにも「ピンクの白玉饅頭」(白玉饅頭元祖吉野屋)、「たまごまサブレ」(㈱まんてん)などの商品も生まれました。


ヘマトコッカスを培養するアルビータ社の培養槽(左)とムーラン・ルージュの「壮健美卵」
脱炭素・資源循環型の「新しい農業」を進める取組も
清掃工場由来の二酸化炭素や熱を利用した新たな農業への取組も進んでいます。会員の㈱熊谷組は魚の陸上養殖と野菜の水耕栽培を同時に進める「アクアポニックス」に藻類培養を組み合わせた環境保全型農業の実証実験を実施しています。また花王㈱は、清掃工場由来の二酸化炭素を利用する植物工場「スマートガーデン」を稼働、化粧品の原料となる植物を栽培しています。佐賀市は清掃工場周辺を脱炭素農業の拠点とする「グリーンアグリバレー計画」を進めており、今後も新しい企業の参入が期待されています。



アクアポニックスと藻類培養を組み合わせた熊谷組の「アクアポニックスラボ」

佐賀市清掃工場由来の二酸化炭素を利用する花王の「スマートガーデン」